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PHASE-34
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ガンダムSEED STORY |
● PHASE-34 まなざしの先 脚本=野村祐一、両澤千晶 演出=井之川慎太郎 絵コンテ=松尾衝 作画監督=森下博光、吉田徹 |
34話ストーリーダイジェスト プラントに向かうアスランのカバンの中には戦友ニコルの遺品の楽譜が大切にしまわれていました。 外に出ると卒業生を見送る後輩のごとくオカッパが待ち伏せしています。 いつの間にやらすっかりアスランに馴染んでプロポーズまでしてしまったオカッパですが、これとアスランの部屋にあった不自然なまでに綺麗にベットメイクされていたベットとは、どんな関係があるのでしょうか。 いろいろとすまなかったと、誤らねばならないことがあったかどうかは、画面で語られなかった以上、視聴者であるわたくし達には知るよしもありません。 そのころ、アスランとイザークを始めザフト中から忘れられてしまったディアッカさんはミリアリアを筆頭にAA中の人からも忘れ去られ、独房のベットで一人寂しくエロ本を読みながら過ごしておりました。 この本は捕虜を不憫に思ったのでしょうか、少佐が自分用のを1冊こっそり指し入れしてあげたものでした。 ディアッカはエロ本のページをくくりながら、きっと今ごろアスランとイザークは俺のロッカーにしまわれた扇を見てオイオイと泣いて結束を固めているに違いない、クルーゼ隊長は部下の所在を心配しているのではないか、オヤジは写真立てに飾られた日舞の発表会の艶姿に涙を流しているだろう、ああここで朽ち果てるわけにはいかない、何としてでもニコルの仇とイザークの傷の礼は俺がとらねば、と右手に力をぐっといれながら、あのにーちゃんまた新しいエロ本持ってきてくれないかなーと少佐が転属命令を受けたのも知らずに思ったりするのでした。 さてそのフラガ少佐は、乗船直前になって捕虜にエロ本を貸しっぱなしで、返してもらうのを忘れていたことを思い出し「ちょっと忘れ物」と不安がるフレイ嬢を残してAAに向かって駆けだしました。 一人になってしまったフレイ嬢は、自分もAAに戻ろうと少佐の後を追っかけるのですが、女の足では追いつくはずもありません。 道に迷ってしまったファザコンフレイ嬢は、途中ばったり出くわした変態仮面様の美声に、グレゴリーペック似のパパの姿を見出します。 「声…パパ」 これで何故普段無口なアスランが、無人島で初対面のカガリ嬢に対しベラベラしゃべったか、輸送機撃墜されても無罪釈放したかのかが判明しました。 アスランはカガリ嬢の声に自分がキラのために精魂込めてつくったトリィの姿を垣間見たのです。 「声…トリィ」 だから輸送機撃墜したのもチャラにしちゃったのでした。 一方プラント。トリィの持ち主キラはここにいました。 先に脱出をしたアスランの包帯がまだ取れないのに、全国チェーンでドラックストアを経営しているマツキヨ導師から頂いた薬のおかげで、キラは傷一つなく回復しておりました。 そして同人女(参照20話)ラクス嬢が作ってくれたザフトコスプレ衣装を着て、移動する車中でザフトの敬礼の仕方を丁寧に教えてもらっていました。 アスランのコスプレのときは棋士ポーズが基本ですわ、こうですからねと、和やかに会話を続けるプラントの歌姫ラクス嬢は、忙しい合間をぬってコピックが格納されていたあのテラステーブルでザフト×キラ本を製作している人気同人作家でもありました。 米に字が書けるくらい手先の器用なアスランも、たまの休みにクライン邸を訪れると、入稿の迫った原稿のトーン貼りを手伝わされることもしばしばでした。 なんと微笑ましいヲタクロイヤルカップルなのでしょう。ついでていいのでアスイザ本も作って下さい。 こうしてプラントの血税とザフトの技師が不眠不休で建造したザフト軍英知の結晶フリーダムは、プラントの評議会元議長の娘ラクス・クラインの手により地球連合軍在籍のキラ・ヤマトに無償提供されるのでした。 文字通り無敵超人になったキラ。フリーダムで出発です。 一瞬風見ハヤトがそこにいたかと思いました。 間違いなく風見ハヤトの遺伝子操作して生まれたキラ・ヤマト、ニューアスラーダならぬフリーダムに乗り込みます。 チャンピオンを取りにいくぞ!アスラーダ! 違いました。フリーダムには残念ながらナビゲーションシステムは搭載されていないようでした。 でも性能は従来比4倍です。PS装甲です。核動力です。SEEDを持つものです。 もう敵がいません。 何と戦うかわかったような気がすると言っていたキラですが、いったい何と戦うのでしょうか。 何も出来ないと言って何もしなかったらもっと何もできないと翻訳ソフトもフリーズしそうな貧困極まる日本語を話していたキラたんですが、SEEDを持たないナチュラルの視聴者には何が何だかさっぱりわかりません。 連合のニューキャラ、右腕からアルター粒子を出しそうな男と、アクロバティック飛行をしそうな男と、俺に命令するなと言いそうな男が束になっても、キラの敵になるとは思えないし、彼が戦うものは何なのでしょうか。 本人なりに戦うべきものを掴んだようですが、得意のプログラミング能力を使って翻訳ソフトでも開発してもらわないと、電波な会話だけでは理解に苦しむところです。 まあいいや、よくわからないので仕方ない、ここは宇宙くじらということにしておきましょう。 まだ宇宙くじらがいました。 無敵超人キラの戦う相手は宇宙くじらでした。 早く戦争を終わらせて、戦後はモルゲンレーテで宇宙の平和有効開発に身を投じ、幼いころからの夢、木星探査機の開発をライフワークにしたいキラはプラントを一気に飛び立ちます。 こうしてキラたんは32話かかったアラスカへの航路をフリーダムでひとっ飛びしていくのでした。 いったいこれまでの32話分は何だったのでしょうか。また来週ぅ♪ |
03/06/07