各話コラム 27話〜50話


 27話 果てなき輪舞(ロンド)
機動戦士ガンダムSEED OVA
「エンドレス・ロンド」
ああっ、新オープニングでフラガ少佐がストライクに乗っている!そんな…そんなの嫌ぁ!せっかくMA専属パイロットとして独自のポジションにいたのに。これじゃあ大勢いるGパイロットの一人としてその他大勢になってしまう…。しかもキラのお下がりのストライクってところが物悲しい。どんどん能力が下方修正されていく■ムウ・ラ・フラガフラガ少佐には最後までMA乗りを貫いてもらいたかった。そして宅急便屋として迅速・丁寧・正確に活躍してもらいたかった。
OVA、もし出るようなことがあったら、また彼をMA乗りに戻してやってくれ。そして彼のことはさしずめ鷹のマークのフラガ急便とでも呼んでやってくれ。

 28話 キラ
28話 なんだそりゃ おそろいの作業着姿で「この国は〜」と余所からやってきたこと丸出しでベラベラしゃべりながらモルゲンレーテ周辺をうろつく男子4人。人が近寄ってきても逃げもしないで「あの人のかな?」とのん気に構えるニコル。顔を知られている■カガリが駆け寄ってきても、慌てる様子もないアスラン。…これって潜入調査というより受験の下見にやってきた男子学生グループみたいだ。せっかく横浜まで来たからついでに元町と山下公園も寄って行こうぜってパターン。
軍港よりも厳しく、衛星でもうかがい知ることの出来ないモルゲンレーテの厳戒警備システムは不審人物がフェンス越しに不審物の受け渡ししても警備員一人寄ってこないものだった。なんだそりゃ。しかも小学校の校庭にある遊具みたいなあのフェンスはなんだ。あんなもん、小学生がみたら一斉によじ登って遊ぶぞ!さあみんなでよじ登って潜入だぁ。

 29話 さだめの楔
出航 キサカはタッシルの出身だった。どうやら砂漠にカガリ嬢を連れていった張本人はキサカだったらしい…おーい、農繁期に田舎に帰って実家の田植え手伝うんじゃないんだぞ!中立国正規軍人が代表の娘にそんなことさせちゃダメじゃん。戦いに向かおうとする娘に「憎悪の連鎖」を解くウズミ様。おーい、国の底力は教育だろ。こんな簡単な連鎖、ちゃんと教育しておかなきゃダメじゃん。でもって突如礼服を着だすカガリたん、まさか今後は政治の舞台で活躍っていうんじゃ……。大丈夫かいなこの国。いろいろと心配だ。
そんなわけでキサカ、ウズミ様、カガリ、大勢の関係者に見守られてアークエンジェルはアラスカに向けてオーブを出航した。これでようやく宇宙に1歩近づいたわけだね。そういえば、現実世界でも5月2日に■国際宇宙ステーションきぼうが大勢の関係者に見守られて横浜港よりケネディに向けて出航したようです。

 30話 閃光の刻
アスラン閃光に散る よし、今週は野村脚本だ。また23話の輸送機のおやじみたいに名セリフを言う脇役が出てくるかもしれん…と思ったら、居たよ居たッ!痛烈なセリフをはく名無しキャラが!「今までだってさんざんやっているくせに」って、痛い痛いよママン。痛恨の名ゼリフ誕生だ。もうキラはAAを降りてアスランといっしょに木星探査に出発したほうがいいと思います。
そういえば、現実世界でも5月9日に■小惑星探査機「ミューゼスC」が鹿児島宇宙空間観測所から打ち上げられたようです。

 31話 慟哭の空
泣きたいのはこっちだっつーの ■ディン接近!距離8000ッ!」アラスカ到着目前に控えたAAに絶体絶命ピンチが襲う。ここまで来てダメなのか?AAはアラスカには着かないのか?オーブの救援は間に合うのか?さあどうなるアークエンジェル?!と思ったら、次の瞬間見事に戦闘シーンがスルーされてやんの!全く泣きたいのはこっちだっつーの!
10分しかなくて援護に間に合ったオーブはいろんな意味で凄いと思いました。

 32話 約束の地に
何すんだよぉ ストライクもなく、ニコルは死に、ディアッカは行方不明でアスランは栄転。つき物が落ちたように大人しくなってしまったオカッパ。すっかり所帯持ちのように静かな顔つきとなったイザークだけど、アスランとの間に何かあったのだろうか?後ろ手に縛られ、医務室のベットにひっそり寝かされたディアッカ。「先生よぉ」といやに親しげに声をかけていたディアッカだけど、AAの医者との間に何かあったのだろうか?
キラの瞬間移動なんかよりこっちのほうが100倍気にかかる…。この謎は自分で脳内補完するので解き明かさなくて結構ですw

 33話 闇の胎動
かわいそうなマリュー ストーリー進行上の矛盾をマリュー・ラミアス一人に擦り付け、自己修復を図ろうとするSEED。キラをAAに乗せる展開を作るため、非情な技術士官にさせられたかと思えば、フレイを狂気に追いこめるため、判断の鈍い人にさせられる。カガリをAAに乗船させる展開を作るため無能艦長にさせられたかと思えば、キラとアスランの邂逅のため無神経女にさせられる。もちろんディアッカとミリィを会わせるための辻褄合わせも彼女の担当。AAの指揮権と共に、ストーリーの舵取りも担うマリュー・ラミアスは最も都合よく使われるかわいそうな人物だ。
なんか作中に■クワトロ大尉やCMに『1999年の夏休み』の映像が映ったような気がするが、気のせいだよな…。今週も回想シーンの嵐だったけど、きっと今ごろ来週から登場するフリーダムのバングシーン製作で忙しから堪忍してやってな!

 34話 まなざしの先
いろいろとすまなかった お待たせのフリーダム登場!単体ショットが多いところをみると、きっと■34話以後、たっぷりとバンクシーンとして使われることだろう。
私はもう種を許そうと思う。いい加減怒るのも、考察するのも脳内補完するのも疲れた。今日から私は優しい人になるよ。

 35話 舞い降りる剣
オイオイオイ 「なめるな!バスターとは違うんだよ!」ずっと解らなかったイザークの中のディアッカの位置付けが■35話にしてやっと見えた気がした。そういやイザークは年下のアスランにエースの座を奪われたんだっけ…。キラにはオカッパがその赤服にプライドと信念を込めているなんて知らないんだろうな。赤を着ていることが彼にとってどれだけ意味のあることか、お前には理解出来まいキラ・ヤマトよ。
そのうちオカッパは、制服に自らの信念を封じ込めて心中してしまった劉鳳さんのように、赤服に導かれて死ぬんじゃないかと心配です。

 36話 正義という名のもとに
アスランが信じて戦うものは何です? 主人公という免罪符のもと、あらゆることが許されてしまうキラ・ヤマト。敵の要人の娘を逃がしても一人だけ無罪釈放、友人の婚約者を寝とってもみんなから好い奴だと言われる。泣いていれば入れ替わり立ち代り慰めてくれる人が現れ、どんな戦闘でも彼だけは生還し、人を殺しても戦争だからの一言で収められてしまう。
この話、サイが主役だったらキラはきっと人気があるキャラになれただろうな。
夢の永久機関を手に入れたキラ・ヤマトが本当に戦わなければならないのは、露骨な主人公贔屓が生み出した視聴者との軋轢じゃろうて。■36話デタラメダイジェストはこちら。

 37話 神のいかずち
わかっちゃいるけどたまらんね 成長というより増長という言葉が似合う主人公。本編にリンクしていないアバンに出たきりのサブ主人公。回想の中で何度も殺され成仏出来ない兵士。シャトル誤爆を忘れ、どんどんいい人化するパイロット。ガノタの神経逆なでするどっかで聞いたことのある台詞の羅列。…わかっちゃいるけどたまらんね…ああ、わかっちゃいるけどやり切れないぜ!
今週は株主総会のピーク。初の減収となったNTTの株主総会では、株主らの厳しい経営批判が飛び交ったようです。株価低迷するNTT株と■ディアッカの行方が心配です。

 38話 決意の砲火
GREAT WONDER SWAN XXX 作中一キャラクタの乱れがなかった■カズィ。1話からレギュラー出演し、他のキャラが話数によってコロコロ人格が入れ替わる中、首尾一貫として描かれていた貴重な人物。そんなカズィもとうとうAAを退艦。今までお疲れ。元気でな!

 39話 アスラン
もうダメダメです とうとう臨界点を突破したキラたんの言語能力。森元首相もびっくり!キラたんの「知らないから」発言。これには平成の男・ボキャ貧(死語)故小渕首相も墓場の中で驚いた。「僕は君の仲間を殺した。でも僕は彼を知らない、殺したかったわけでもない」…それは、ニコル両親やトール両親が殺めてしまったキラやアスランにかけてあげる言葉であって、手をかけた当人が使って許される言葉じゃないだろ。黙ってないで誰かつっこめよ。名無しのメカニックを呼んでこい。
殺した人数でお互い帳尻あわせする主人公に■柏崎刈羽原発3号機の炉心隔壁シュラウドもひび割れた。

 40話 暁の宇宙へ
ほじとろにっくいんたーふぇあらんす ■カグヤに集結したアークエンジェル、フリーダム、ジャスティス、バスター。打ち上げの準備を急ぐ管制塔。マスドライバーを加速するクサナギ。ああ、いよいよ宇宙に上がる…宇宙へ!いつ見ても、いつ見ても、打ち上げは心が熱くなる。

 41話 ゆれる世界
機動戦艦エターナル な、何だ?あの新しいオープニング。まだ強くなるのか!フリーダムとジャスティス。そんなに強くなってどうする、もう敵がいないぞ!しかも桑島さんとラクスが艦長で、虎は生きていたのか。
まさかこの話、本当に木星から宇宙クジラが地球に攻撃して来るんじゃないだろうか…キラの言っていた「何と戦うか」は本気で宇宙クジラを差すんじゃないだろうか。そしてキラと虎が助かったのも、ヘリオポリスで別れたカガリが砂漠で女神やっていたのもすべてはボソンジャンプのおかげじゃなかろうか。どうしよう、ホントにラクスと虎率いる■機動戦艦エターナルでキラ、アスラン、ディアッカ、カガリ、ダコスタが宇宙クジラを迎え撃つって展開になったりしたら。気のせいかナデシコみたいな戦艦が写っていたような気がするが。ああっまさかエルちゃんとエリカ・シモンズが同一人物とか。うわぁ。番組違うぞ!

 42話 ラクス出撃
超時空要塞 夜勤ドゥーエ アスランは普段は大人しい優等生がキレると奇声をあげて暴れる典型的なタイプだと思う。キラは普段は大人しい優等生が注意されると逆ギレする典型的なタイプだと思う。フラガさんはとりあえず子供に注意はするけど、逆ギレされると放置する典型的なタイプのだと思う。マリューさんは子供への負い目から叱ることが出来ず、子供のいいなりになる典型的なタイプだと思う。ノイマン、チャンドラ、トノムラ、パロさんはそんな子供の暴走も叱れない大人の不甲斐なさも、我関せずで過ごす典型的なタイプだと思う。
SEEDは子供を叱る大人が不在の典型的な世界だ。これって現代の若者の縮図だ。■エロスマンスレ3はこちら


 43話 立ちはだかるもの
メンデル メンデルというとってもイヤーな予感のする名前のコロニーはバイオハザードをおこした過去があるらしい。うわっ、ますますイヤな予感。ここに遺伝子研究施設があり、事故を起こしたのではないかと推察してみる。
今まで怖くて言えなかったが、もしかしてSEEDを持つ者の『SEED』は地球外生命体のことを指すんじゃなかろうか?思うに過酷な宇宙空間に適応出来るよう、地球外生命体の遺伝子をヒトに組み込む実験がこのメンデルで行われていたんじゃなかろうか。そしてキラはその実験により生まれた子ではないだろうか。さらにその地球外生命体とは■宇宙クジラを指すのではないだろうか。すなわち、キラには宇宙クジラの遺伝子が組み込まれており、キラのご両親は宇宙クジラだった!ってのが最後のオチじゃなかろうかと予測を立ててみた!

 44話 螺旋の邂逅
キラ 説明大好きクルーゼ隊長に誘導されて怪しげな施設に迷いこむフラガとキラ。いよいよキラの出生の秘密とSEEDを持つ者の謎が解明されるのか?もう■導師は到着したか?ここで導師が登場しないということは、まだ謎は先に持ち越しで解明されないのか?もう残り時間も少ないぞ。早く出て来い導師。
国も軍も国民も民族も企業も置いてけぼりにされ、メンデル周辺のメチャメチャ局地的な戦闘と個人の事情のみに終始し、陣営の動きがさっぱり見えてこないこの戦争。いったい今、戦局はどうなっているのか、末端にいる一般コーディはこの争いをどう捉えているのか、その逆に一般ナチュは何を思っているのか。
こんなふうにメインキャラ達が局地で騒いでいる間に、主要キャラが全く関わらないところで勝手に話が進んで戦争が終わっていたりしたら愉快だなぁと思ってみたりする。

 45話 開く扉
謎の男 子安武人 【フラガ少佐の今後の予想】
ストライク大破・フラガ重傷→「まだメビウスがある!」→艦長「いけません!今動いたら…」「そうもいってられないっしょ」フラガ出撃準備→「許可しません。貴方までいなくなることになったら、私…」→「そう心配しなさんなって、ちょっと忘れ物しただけだから。」「わ私はアーマー乗りは嫌いですっ」→「…やっぱり俺にはアーマー乗りのほうがあっているのかもしれないな…」「ムウ!」→メビウス特攻「ムーーーウゥゥ!」→メビウス沈黙→MIA認定→OVA「謎の男 子安武人」
こんな感じだと思う。
45話デタラメダイジェストは■こちら

 46話 たましいの場所
ヴェサリウスが… 「泣いていいのですよ。だから人は泣けるのですから。」
その言葉は…その言葉はね、ずっと涙を堪えてきた男、泣けなかった男にかけてやってこそ栄えるのであって、泣いてばかりでなおかつその度に女に慰めてもらっていた奴にかけるに相応しい言葉ではないのだよ。泣虫だったキラがようやく自分の意志で泣かないと決めたのに、その目を育てることなく、甘やかし駄目にしていく人々。能力的には最高、人間的には未熟、なのに粛清・叱責・修正する大人もおらず、皮肉を浴びせる仲間もおらず、激を飛ばす友人もおらず、庇護され肯定され続けていく主人公。カズィ退場でキラに疑問を持つ者が消え、虎再登場でキラが乗り越えたものもなくなった。
もう誰も主人公の答えに意見する人はいない。46話コラムは■こちら

 47話 悪夢は再び
何ですか?この子は ■ブルーコスモスの総帥ムルタ・アズラエル、ラクス・クラインを語る!
「何ですか、この子は?」
この台詞って視聴者の心の代弁だ。


 48話 怒りの日
ストライクは英語でルージュはフランス語だ! 一瞬録画をミスったか?!とあせった今週の放送。先週と同じアバンで始まり、先週と同じ幕引きで終わる。
………

繰り返しはギャクの基本だね☆   49話コラムは■こちら

 49話 終末の光
劇場版 エピデンス01 発動編 アスラン・ザラ…この作品のもう一人の主人公。そんなことを言われていた時もあったっけ。結局アスランは主人公にはなれなかった。キラと和解して以降、急速にその存在意義が薄れていったアスラン。プラントの未来を描くべき役割を担っていた彼だったけれど、その役割もあやふやになってしまった。いっそアスランは中途半端な大儀など掲げず、キラのために戦うと言ったほうがよかったんじゃないか。大儀もなく正義もなく、ただ俺はキラのために戦おう、キラの手となり盾となろう、それが俺の信念だと。そのほうがずっとよかった。
でももう終わりだ。終末の時は来た。14年にわたって活躍した木星探査機■ガリレオは、21日、全ての探査任務を終えて木星大気圏に突入し燃え尽きた。

 50話 終わらない明日へ
憎しみの連鎖 ■機動戦士ガンダムSEED』という作品は、
プラモデルをいっぱい売らなきゃいけない
メディアミックスでいっぱい売らなきゃいけない
 →ガンダムいっぱい登場
 →パイロットもいっぱい登場
 →登場人物もいっぱい登場
 →設定もいっぱい登場
 →監督もいっぱい雑誌に登場
 →スケジュールいっぱいいっぱい
 →バンクいっぱい総集編いっぱい
 →説明不足いっぱい描写不足いっぱい
 →視聴者の怒りいっぱい
という憎しみの連鎖が断ち切れないアニメーションであった。 <完>

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